ドローンと人工知能による果物の収穫予測

アウトフィールド・テクノロジーズ社は、ケンブリッジに拠点を置く農業技術関連の新興企業で、ドローンと人工知能を用いて、果樹園からの収穫量を最大化するための支援を行っています。

アウトフィールド社の創業者であるジム・マクドゥーガルとオリ・ヒルボーンは、ケンブリッジ大学機械知能研究所の博士課程の学生であるトム・ロディックと協力して、巨大なリンゴ園を調査するドローンを使って木の上の花やリンゴを数える技術を開発しました。

果物の分野では、収穫量の正確な予測が大きな課題となります。果樹園は非常に変化に富んでいるため、20%もの誤差が生じることがあるためです。アウトフィールド社の識別方法は、ロベルト・チポラ教授の指導を受けている博士課程の学生、トム・ロディックの研究を応用したものです。

トムは、Computer Vision and Robotics Groupに所属し、3Dジオメトリの復元、不確実性のモデル化、機械学習の活用などにより、コンピュータビジョンの問題を解決することに取り組んでいます。

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また、博士課程では自律走行の研究を行っています。カメラで撮影した街の風景を見て、各要素に注釈を付け、車や歩行者、縁石などの位置を特定します。この処理には、セマンティックセグメンテーションと呼ばれる深層学習技術を用いられており、画像内の全画素にラベルを付け、その場面で何が起こっているのかを高レベルで理解できるようにしています。アウトフィールド社は、果樹園の写真の中のリンゴや花を識別する方法の一つとして、このセマンティックセグメンテーションを採用しています。

アウトフィールド社のデータ収集方法のもう一つの特徴は、ドローンがどこにいるかを常に正確に把握することです。ドローンが世界のどこにいるのか、何を見ているのかを把握するローカリゼーションに集中したコンピュータビジョンがあります。

アウトフィールド社は、これらの2つの技術を活用して果物の数を正確に予測しています。

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