日本の労働力人口は1990年代後半~2000年代前半をピークに減少を続けています。
厚生労働省の予測によると、少子高齢化の影響により2040年には現在よりも約20%の労働力が減少すると言われています。そこで必要になってくるのは、今現在、人間が行っている仕事でAIやロボットに代替できるものは、その仕事をAIやロボットに移行していかなければならないということです。運輸業・倉庫業では実際にAIやロボットを活用しているケースも多くなってきました。今回は運輸業・倉庫業で利用されているAIについてまとめていきます。
現在、運輸・倉庫業で使用されているAIは主に以下の3つのタイプです。
1. 需給予測
2. 在庫管理の自動化
3. 配送安全
では詳しく見ていきましょう。
1. 需給予測
流通業で大事なこととして、いつ・どこで・どのくらい・なにが必要なのかを把握し、商品を効率よく配送するかにあります。天候や一時的なブームによって商品の需要は大きく変わります。AIがこれまでに蓄積したデータから、事前に需給を予測し、必要なものを必要な分だけ必要な場所に届け、ビジネスの機会を損失しないよう活用されています。さらに需給予測により物流センターや配送ドライバーの人員を最適化することで、経営資源の効率化をすることもできます。
2. 在庫管理の自動化
天気やイベントなどで需要は大きく変わります。また、地域によりニーズが変わり、商品需要も変わります。さらに、有効期限や消費期限がある場合は残り期限によっては価格が変動するため、損をしないためにも期限を含めた在庫の管理もしなければなりません。このように多くのパラメータが存在する倉庫における在庫管理を最適化するためにAIが活用されています。今では最も適当なタイミングでの出荷指示もAIが行っていたり、在庫価格をリアルタイムで反映してくれるような機能もあります。
また、商品に付属するバーコードをドローンがスキャンすることで自動的に複雑な倉庫内の在庫確認をするというAIも登場しています。
参考:Infinium Scan https://www.infiniumrobotics.com/infinium-scan/
3. 配送時の安全確保
モノを運んだり、在庫チェックを行うにあたり、人が行うと事故が起こる危険性が高まります。とくに倉庫作業では大きなものや重たいものまであるので、事故が起こった時のリスクは大きくなります。これは人間側にも商品側にも言えることです。そこで、倉庫は無人化し、AIによる指示でロボットによる商品の移動を行います。
輸送時に、安全を見守るAIも導入されています。商品をトラックで輸送する際、にはどうしても人による運転が必要になります。例えば、AIドライブレコーダーというものは、ドライバーをモニタリングし、ドライバーが危険な行為(わき見や、居眠りなど)を行った際には警告を行うというものです。
例えば、AIドライブレコーダーのnauto(https://nauto.co.jp/)では、わき見が54%減少し、衝突事故が50-70%減少したという導入効果を出しています。
以上、運輸・倉庫業界で使用されているAIについてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
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