センスタイム、スマートカー向けAIソリューションの新ブランド「SenseAuto絶影(ぜつえい)」を発表

 中国の三国時代の英傑・曹操の愛馬は、そのあまりの速さに影すら置き去りにすると言われ、故に絶影と呼ばれた。

 ディープラーニングとコンピューターグラフィクスの分野で高い技術力を誇るSenseTime社(本社:中国 香港、代表取締役Xu Li)は、7月7日、スマートカー向け新ソリューションであるSenseAuto 絶影を発表した。SenseAuto絶影はそのブランド名を曹操の愛馬に由来し、「SenseAuto Cabin」「SenseAuto Pilot」「SenseAuto Connect」の3つのソリューションで構成される。

~SenseAuto 絶影が提供する3つのソリューション~

 SenseAuto Cabinは快適な乗車体験を提供することを目的とし運転席やバックミラーなどの調整を自動で行う。また乗員モニタリングシステム(OMS)を搭載し、眠気や注意力散漫、スマホの使用など危険運転の兆候を検知した場合警告を発するなどの機能を持つ。しかし何といってもOMSの一番の機能は車内に置き去りにされた子供を検知し、ただちに保護者に連絡するシステムだ。    

 またSenseAuto Pilotでは、様々なセンサーを用いたドライバーへのサポートが提供される。具体的には200m以内の前方の通行人や車両を検知して通知するシステムや、高速道路における合流などをサポートするシステムなど、運転により生じるリスクを事前に回避できるような仕組みが整備されている。センシングテクノロジーと道路交通情報などを組み合わせて最適な経路・所要時間を正確に予測することもできる。  

 車両単体でのソリューションのみならず、車両と道路交通システムを統合的に管理する役割を担うのがSenseAuto Connectだ。車両と道路をクラウド及びエッジコンピューティングで効率的に接続し、交通・ 小売・観光などの広い範囲の産業と協調してユーザーに最良の体験を提供する。  

 中国で開催された世界人工知能大会2021ではSenseAuto 絶影を搭載したバスを用いてPRを行った。バスは上海万博公園内を自立走行し、またSenseTime社の独自のAR技術によって車内には近未来的にCGで加工された車外の風景がディスプレイされ、同社の高い技術力をアピールするものとなった。

・Sense Time Groupについて
SenseTime Groupは香港中文大学のメディアラボを母体として2014年に設立されたベンチャー企業で、2年後に子会社であるSenseTime Japanを設立、製造業・自動車工業・インフラ等、日本の基幹産業に向けて自動運転・顔認識・車両識別などにおける高い技術力を提供し、同時に同分野における先進的な技術力を保ち続けるため、日夜最先端の技術分野において研究開発を行っている。

画像認識の解説記事はこちら

リリースはこちら