はじめに
昨今、AIの進化は目覚ましく、様々な分野でAIの活用が進んでいます。特にデータの分析や共通点の抽出などといった単純な作業はAIの得意分野とされ、活用が著しく進んでいます。一方で、芸術や人の感情を読み取ることなどはAIの不得意な分野とされています。この記事では、そんなエンタメ業界においてAI活用がどの程度進み、どのように利用されているのか解説していきます。
レコメンド機能
現在、多くの企業でDXが進み、AIは様々な業種で活用されています。
一見、AIとは関係がなさそうに感じられるファッション業界も例外ではありません。この記事ではファッション業界におけるAI活用事例を紹介していきます。
コーディネート
「今日は何を着ていこう」「この洋服をどう着こなそう」誰もがみんなそんな風に迷った経験があると思います。
その悩みをAIが解決してくれるサービスがリリースされています。
AIコーディネート提案アプリ「XZ(クローゼット)」はユーザーが手持ちのファッションアイテムをアプリに登録することで、クローゼットの中身をデジタル化できるオンライン・クローゼットアプリです。
それだけでなく、 XZアプリに手持ちのアイテムを登録すると、AIスタイリストがユーザーの手持ち服を組合せた着回しコーデを瞬時に作成し、季節・気温に合った着こなしアイデアを提案します。いつも同じパターンになってしまうお気に入りの服や、組み合わせ方がわからず眠ったままの服を使ったコーディネートを提案し、手持ち服の着回しをサポートしてくれます。
デザイン
AIは服のコーディネートのみならず、デザインにも活用され始めています。
例えばGoogleは、16年にドイツのアパレルEC「ザランド」と「プロジェクトミューズ(Project Muze)」を立ち上げ、ユーザーを中心に据えたAIファッションデザインをすでに探っています。このプロジェクトでは、既存のデザインや流行データなどを用いて、ニューラルネットワークが色や質感、スタイルの好みなどの「美的変数」を理解できるよう訓練しています。それを踏まえて、ユーザーの関心に基づき、ニューラルネットワークが認識したスタイルの好みに沿った服をデザインします。
アイテム探索
街やSNSなどで魅力的な洋服をみつけたものの、それがどこのブランドの服なのか、どこで買えるのかわからずに困った経験をしたことがあるのではないでしょうか。そんな問題を解決してくれる「PASHALYパシャリィ」というアプリがあります。『PASHALYパシャリィ』の人工知能は、名前がわからなくてもどのようなアイテムかを分類して、ファッション通販サイトに登録されているファッションアイテムの中から商品を見つけてきます。 Instagramなどの写真を見てわくわくしたとき、美容室で雑誌を見ているとき、ウィンドウショッピングをしているとき写真に撮るだけでアイテムを探してくれるPASHALYは、新たな形のショッピングを提案しています。
化粧品
近年、美容業界においても人工知能が活用されてきています。
資生堂のIoTスキンケアシステム「Optune」は自身のスマートフォンで肌を撮影すると、きめや毛穴、水分量などの肌の状態を知ることができる。そして、アプリで測定した肌のデータに加え、季節や気温、湿度などを考慮してそのときどきにあったスキンケアも提案してくれます。
また、「イヴ・サンローラン・ボーテ(Yves Saint Laurent Beauté)」は、AIを搭載し自分にピッタリのリップカラーを作成してくれるビューティテック「YSL ルージュ シュール ムジュール」を発売しています。
AIを使用した機能で4,000通りのカラーからオリジナルのカラー見つけることが可能で、スマホの内カメラを用いて、作成したカラーをバーチャルでシミュレーションをすることができます。 気に入ったリップが見つかれば、あとは機械がそのリップを抽出してくれます。撮影した写真をもとに、AIが髪色やコーディネートからおすすめのカラーをスタイリングしてくれる機能も搭載しています。
まとめ
AIの利用があまり進んでいなそうに思われるファッション業界でも、実はAIが幅広く活用されていることが分かったのではないかと思います。
これからさらにAIの活用が進んでいくと考えられ、今後新たにどんな技術が開発されるのか目が離せません。