Yanolja

企業・サービス概要

Yanoljaは韓国の急成長中のOTA(オンライン旅行代理店)であり、韓国の旅行関連企業の中で唯一のユニコーン企業(評価額が10億ドル以上、設立10年以内の非上場のベンチャー)であります。

オンライン事業では、「スーパーアプリ」として、宿泊、レジャー、交通などの旅行に関するすべてのサービスを提供しています。オフライン分野では、東南アジア最大級のフランチャイズ事業者であり、1万室以上の客室を管理しています。また、IoT、AI、ブロックチェーン技術を効果的に活用し、統合されたホテルプラットフォームを供給するアジア最高のフルスタックホスピタリティ企業でもあります。

Yanoljaは現在、世界トップ2のPMSプロバイダーの1つでもあります。フロントオフィスからハウスキーピングやメンテナンスを含むバックオフィスまでをカバーするホテルオペレーション全体を統合しています。Yanoljaは、旅行業界のB2B2Cのバリューチェーンをワンストップのネットワークでつなぎ、単一のプラットフォームに統合しています。

コロナ禍の影響

コロナ禍にも関わらず、2020年に個別ベースで161億ウォン(1445万ドル)の営業利益を計上し、前年の62億ウォンの営業損失から一転しました。売上高は43.8%増の1,920億ウォンでした。その要因として、クラウドベースの自動化されたデジタルソリューションを背景に、堅実な成長軌道に乗っていることがあげられます。今年後半には、旅行、レジャー、レストラン業界がワクチン接種により平常に戻る予定であることから、引き続き成長が見込まれています。

ソフトバンク・ビジョン・ファンド

今回の調達ラウンドでYanoljaは、2,000億円相当を調達しました。この調達のうち、半分にあたる1,000億円相当をソフトバンク・ビジョン・ファンド(SBVF)が引き受け、調達後の Yanolja の時価総額は1兆円規模となる見込みです。

同社は、この資金を使ってサービスの利用可能な地域を拡大し、旅行やホスピタリティ業界にデジタル技術をもたらす取り組みを推進する計画だと述べています。SBVF を運営するソフトバンク会長の孫正義氏は、Airbnb に出資していなかったことに対して後悔の念を述べています。SBVFは、同じくPropTech企業である、インド発のホテルスタートアップ Oyo にも出資していますが、新型コロナウイルス感染拡大の影響や業務上の不手際などから事業不調が続いており、今年3月には日本国内の不動産賃貸事業から撤退することが明らかになりました。

そのような中、Yanolja は東南アジアの ZEN Rooms や韓国のゲストハウスポータル運営 Jienem(지냄)に出資するなど、市場シェア獲得に積極的であります。さらに、昨年11月には上場計画を正式に発表し、韓国のみならず、米国での上場オプションを含め、今年のIPOに向けて準備を進めています。ゆえに孫氏の同社にかける期待は大きいとみられます。

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