Perplexity Sonar徹底検証!AI検索はどこまで進化した?

目次:

  1. 導入
  2. Sonarとは
  3. Sonarの性能評価
  4. 利用方法
  5. まとめ

 

1.導入

生成AIを使用した自然言語検索の最大手、Perplexityが2025年2月11日、独自の大規模言語モデル(LLM)であるSonarの最新版を発表しました。

このAI検索が登場するまでは検索といえばGoogleのキーワード検索が一強でしたが、Perplexityの登場によって知りたいことをキーワードにせず自然言語で入力すればよくなり、しかもAIが複数のソースから得た情報をまとめて表示してくれるので今や検索はAI検索の方が圧倒的に便利でしょう。

また、Perplexityの登場を皮切りに、当初検索機能のなかったChat GPTなどの生成AIツールも検索機能を実装し、最近話題のDeepseekも検索機能を備えているなどもはや検索機能は生成AIツールになくてはならない機能になりました。

Perplexityには常に最新のLLMが推論に使用されている(OpenAI o3-mini、Claude3.5、Deepseek R1など)のが特徴ですが、Perplexity独自のLLMも存在します。それがSonarです。この記事ではPerplexity Sonar の最新モデルの情報をまとめていきます。

 

2.Sonarとは

今回発表されたモデルはMeta社の基盤モデル「Llama 3.3 70B」をPerplexityの検索システムに合わせてトレーニングしたものです。

以下はユーザーを対象にした満足度を調査した結果です。

ここで比較されているのはSonarとClaude3.5 Sonnet、GPT-4o mini、Claude3.5 Haikuです。この中ではSonarが最も満足度が高かったということです。

 

3.Sonarの性能評価

(1)ベンチマーク評価

Perplexityはいくつかのベンチマーク評価による比較も公開しています。

Gemini2.0などの比較的新しいモデルとも同等以上の評価になっています。

これらのベンチマークは正確さ(FACTUALITY)、読みやすさ(READABILITY)、素直さ(IFEval)、知識の幅広さ(MMLU)に関するものです。

検索した内容をまとめてわかりやすく表示するという役割を考えると正確さと読みやすさが重要だと考えられますが、これらは他のモデルを上回っています。

しかし現在Perplexityでは無料プランでもOpenAI o3-miniやDeepseek R1を使った高度な出力が可能になっています。これらのモデルとの比較が欲しかった気もしますね。

(2)回答生成速度

Sonarの最大の特徴といえるのが回答速度でしょう。

Gemini2.0などのモデルよりも10倍近い生成速度を誇ります。

 

(3)実際の出力

以下はGPT-4oの出力とSonarの出力を比較したものです。

GPT-4oの出力はかなり単調に文字が並んでいますが、Sonarの出力は太字、箇条書き、小見出しなどが使用されており見やすさ、読みやすさが感じられます。

 

4.利用方法

Sonarが利用できるのは今のところ(2025年2月時点)Perplexity Proプランの有料会員のみとなっています。

(Perplexityの利用はこちら:https://www.perplexity.ai/

 

SonarはAPI利用も公開されており、料金体制は以下のように比較的安価になっています。

・入力トークン:100万トークンあたり1ドル

・出力トークン:100万トークンあたり1ドル

・検索クエリ:1000回あたり5ドル

(SonarのAPI利用はこちら:https://sonar.perplexity.ai/

 

5.まとめ

この記事ではPerplexityの独自LLMモデルであるSonarについてみてきました。Perplexityが公開しているブログにあった性能比較を引用しましたが、正直GPTo3-miniやDeepseek R1などの現在Perplexityで使用できるモデルとの比較が見たかった気もします。

しかし圧倒的な回答生成速度とGPT-4oを超える性能を持っているため、独自の強みは十分にありました。

キーワード検索にとって代わるべくAI検索は日々進化しています。先日OpenAIが発表したdeepresaerchはもはや検索の域を超えた情報収集能力です。にもかかわらずまだまだ生成AIの使用率は低いと言わざるを得ません。ある調査では2024年8月時点で日本における生成AIサービスの個人利用率はたったの12.5%といわれています。

https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=639

今後生成AIサービスを使いこなせる人とそうでない人の差がどんどん開いていくと考えられます。

 

参考文献:

https://www.perplexity.ai/ja/hub/blog/meet-new-sonar