Light

企業・サービス概要

Lightはイメージング技術を専門とする2013年創業の米国のスタートアップで、複数台のカメラ撮影を高度に同期させることによる測距技術や複数枚の写真を1つの高品質な写真に合成するコンピュテーショナル・フォトグラフィー(CP)と呼ばれる次世代技術をコア・コンピタンスとして持っている。従来のカメラは露光時間が1つしか選択できないが、CPを使うことにより露光時間が違う写真を撮影し合成できる。視点を移動した写真を合成し、裸眼ステレオグラムを作成したり、複数の写真を自動合成しパノラマ写真を作ったりすることも可能だ。

特徴

多数のカメラモジュールを連動させて、1枚の写真を撮る特殊なカメラの開発を得意としており、同社のカメラ「L16」は、カメラモジュールを16個搭載している。異なる焦点距離のレンズを使い、微妙にずれた視点から同時に撮影することで、各画像の組み合わせ方や合成方法を変えれば撮影後にさまざまな調整ができるという。撮影後にピントの合う位置や範囲(被写界深度)を変更でき、ある程度の範囲でズームも可能だ。ノイズ低減効果も得られるとしている。画角内にある対象物までの深度情報も得られるため、自動車に搭載する距離センサなどへの応用も考えられる。

SVFの投資

LightはSoftBank Vision Fundが主導するシリーズDラウンドにおいて総額1億2100万ドル(約134億円)を調達した。この出資には、有名カメラメーカーのLeica Cameraも参加している。Lightは、今回獲得した資金を活用し、同社の技術を消費者向けカメラだけでなく、セキュリティやロボット、自動車、航空機、工業といった分野へも適用していく考えだ。AIによる産業革命を目指す孫氏は、AIがより正確に外界を把握する「眼」としてのLightの技術に着目し、自動運転車や監視カメラなどに応用できる可能性を高く評価した。

今後の展望について「例えばこれがWeWork(シェアオフィス)にずらっと並んでいたらどうか。どんなメンバーがどのメンバーどの机で会話をしていたということがわかる。Facebookにて友達同士でグラフが作られて、さまざまなレコメンドが行われるように、それがバーチャルな画面の世界だけでなく、WeWorkという物理的な空間でグラフが作られて、マッチングレコメンデーションが行われる」とも語った。しかしながら現状Lightは、スマートフォンを当面の注力分野と位置付けている。

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