Guazi

企業・サービス概要

AIを活用した中古車CtoCプラットフォームである。北京に本社を構えている。同社の中古車査定は、同社の定める259項目に沿って行われる。査定時にAIなどの最新技術が使用される。深圳や広東などの中国南東部で最も人気のある中古車プラットフォームの一つとなっている。さらに中国の30省にわたる200都市に進出している。販売台数は2018年に70万台を超えた。オンラインのプラットフォームに限らずオフラインでも600店舗以上を出店している。

特徴

査定の担当者が車の状態をチェックするときに、カメラの付いたスマートグラスを装着すると、カメラに写る映像がリアルタイムで本社のクラウドに送信される。ボンネット内や車の底部など、見えにくい部分は内視鏡のようなカメラやロボットを使って撮影する。その映像をAIが解析し、車の価格を決める。また、仲介業者を間に挟まない分だけ価格を抑えられる。

このようにAIを活用することによって、誰が査定しても同じ結果が得られるため顧客からの信頼を得やすいという。購入希望者は、車の状態をオンライン上でデータや写真で非常に細かく確認することができ、購入後30日以内に欠陥が見つかった場合、返金対応を受けることもできる。

15億ドルの投資の価値

「今日は1社、みなさんほとんど知らないと思うが、紹介したい」。2019年5月、ソフトバンクグループの決算発表会で、社長の孫正義氏がGuaziの創設者マーク・ヤン氏をこう紹介しながら壇上に招いた。そして孫氏はGuaziを「AIを使って業界を徹底的に革新している。アメリカにも日本にもヨーロッパにも、こんな会社はない」と絶賛した。

そのGuaziにSoftBank Vision Fundは15億ドルを投資した。この調達した資金は、技術研究開発費、マーケティング費、オフラインストアの強化、新規事業の投資及びユーザーエクスペリエンスへ投資すると報じられている。同社はマーケティングにも非常に力を入れている会社であり、設立した2015年にすでに1年間で約165億円(10億元)以上のマーケティング費用をかけている。これは中古車業界全体が過去10年間でかけてきた広告宣伝費を越えるとも言われる。

このような強みに加え、2018年の中古車取引台数は計約1382万台(中国自動車流通協会調べ)で、前年より11%増えているなど市場は成長し続けている。さらに国内消費の喚起を狙う中国当局は、2025年までに中古車市場の規模を従来の倍である約2兆元(約32兆円)にしたいと考えている。昨年5月には中古車ディーラー向けに課す税率を3%から0.5%に引き下げた。(新車は17%)ナンバープレートのない中古車を個人資産ではなく商品として分類することで、ディーラー間の中古車売買が容易になり、取引手続きも簡素化された。このような追い風を受けてGuaziは大きく成長することが予想される。

AIに関する特徴

これまで取り扱った大量の車の画像データを学習してきたAIが読み取ってスコアをつけ、どれくらいの価格になるのかを予測する。独自に構築したアルゴリズムエンジンにかけると、「車がいつごろ売れるのか」という時期まで予測できる。

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