AIを活用して企業間マッチング-孫氏が出資するテクノロジー企業
「こういったサービスやテクノロジーがあればもっと事業展開することができるが、全くノウハウのない自社で開発するにはコストがかかる、、、」こういった状況は多くあるかと思います。そのような状況下で考えるのは他社との協業や買収などです。今までよりも国同士の垣根が小さくなり、ますますグローバル化している現代において、求めているサービスを提供している企業がどこかに存在するものの、世界が広すぎて見つけるのも一苦労、ということはよくある話です。
今回はそのような状況下で、AIを活用して企業間マッチングを提供する「Globality」という企業について紹介させていただきます。
是非ご覧になってください。
そもそもどういった企業なのか
そもそもGlobalityとはどういった企業なのかについて簡潔に説明します。
Globality
◇2016年に設立されたカリフォルニアのテクノロジー企業
◇AIを搭載した世界初のスマートソーシングプラットフォームを提供する
◇同社のGlobality Platformを使用すると、ビジネスユーザーは自社が求めるサービスの調達およびサプライヤーとのマッチングを実現することができます。
◇2019年にソフトバンク・ビジョン・ファンドから一億ドルの資金を調達
以上がGlobalityに関する簡潔な説明でした。次にGlobalityが提供しているサービスがどういったものなのか具体的に見てみましょう。
Globalityが提供するサービス
Globalityが開発・提供するAIを搭載したスマートソーシングテクノロジーは、様々なサービスの種類に渡って、グローバル企業が最適なビジネスパートナーまたは顧客とマッチングすることをサポートします。具体的に言うと、マーケティングやコンサルティング、法務などの外部サービスを必要とする企業に対し、よりコストを抑えて、良い結果を得られ、迅速に市場参入する為に、AIを活用して評価やマッチングなどを行うマーケットプレイスを提供しているのです。
その中でも、実際に提供しているサービス“Glo”について詳しく見てみましょう。
Glo
Gloは、何百万ものデータポイントで構築されたナレッジグラフを基盤に構築されています。そして、更新され続けるデータセットをもとにプロジェクトのライフサイクルを通じて情報分析を行い、顧客のニーズに適合したより精度の高い絞り込みとマッチングにつなげます。Gloの特徴に関して以下の4つにまとめました。
⑴自然言語処理の活用
「Smart Brief」というプラットフォームに回答を記入すると、Gloが内容を分析して要点を抽出し、プロジェクトの範囲を絞り込んでプロジェクトの各段階に則したQ&Aを表示します。
⑵状況に応じたQ&Aによる絞り込み
Gloを使ったプロジェクト設定では、部門別の専門性が常にプロジェクトに反映され、さらにGloが生成するQ&Aに回答すると、その内容に応じたフォローアップの質問が提示されます。そうしてプロジェクト範囲設定の精度が高まった結果、最適なプロバイダーの選定が可能となります
⑶即時サービスマッチング機能
Smart Briefに回答を記入し終わったときには、Gloが顧客のプロジェクトの条件を満たした適切なサービスプロバイダーをすでに検索し終えています。そして次にプロバイダー比較ツールでGloが絞り込んだ推奨プロバイダーと既存のサプライヤー・ネットワークとを対比することで、プロジェクトに最適なプロバイダーを選定することができます。
⑷コンスタントラーニング機能
Gloは、「Globality Platform」上のあらゆるプロジェクトから学習し結果を記憶します。プロジェクトが完了するたび、Gloはよりスマートかつ効率的になり、定量化できる結果に導く能力が向上します。
このようにして、Globalityが提供するサービスはAIの学習能力と分析能力を最大限に活用することによって、企業間マッチングを実現しているのです。
最後に、ソフトバンクの孫正義氏がどうしてGlobalityに出資したのかについて説明します。
孫正義氏がGlobalityに出資する理由
孫正義氏が出資する最大の理由は、「高い分析能力を持つAIを活用した、画期的なマッチングサービス」であると分析しました。
Globalityが提供するAIプラットフォームである、Gloは17,000を超えるプロバイダーのデータベースを蓄積し、プロバイダーの場所、文化、職歴から個々のスタッフの専門知識に至るまで、数百万のデータを分析することが可能です。このAIプラットフォームの分析能力により、従来はRFPプロセスを踏んで企業間マッチングしていたものを、規模や場所に関係なく、実績や専門知識などに基づいて効率的かつ公平にマッチングさせることができます。
“調達”というプロセスにおける非効率性を解決すべく、独自のAI対応マッチメイキング機能の開発に数年を費やし、その結果グローバルに企業を調達することのできるプラットフォームを開発することに成功しました。実際に、Fortune 100金融機関の最近のプロジェクトでは、Globalityプラットフォームでの調達の結果、コストが50%以上削減されました。
このように、グローバルに展開している現代において、膨大な企業の中から自社が求めるサービスを提供している企業を見つけるという至難の業を、AIを導入することで実現したGlobalityに魅力を感じ出資を決めたのではないでしょうか。
以上、Globalityに関する記事でした。
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