チャットボットと聞いてまだ使ったことはないよとおっしゃる方もいるかも知れませんが、コールセンターでチャットを使った場合には、かなりの確率ですでにチャットボットが対応をしているケースも増えてきています。問い合わせている本人が気づかない場合すらでてきています。
急成長を遂げているキャットボット市場ですが、2022年には日本において10倍以上に拡大し、130億円以上にもなると言われています。
出典)矢野経済研究所 「対話型AIシステム市場に関する調査を実施(2018年))
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/1946
これだけ伸びている理由は、日本では特に、労働者人口の減少と働き方改革の促進による労働生産性の向上があると言われています。
これまで人が行っていた顧客のカスタマーサポートや、社内業務支援において、利用をされています。
さらにAPIを各社が公開したことで、自社の業務システムとの連携も容易にできるようになったことも一因としてあるでしょう。
では、このチャットボットの技術的な背景についてお話をしていきましょう。
チャットボットにおける主な機能として2つのタイプがあります。
1, タスク指向型
2, 非タスク思考型
です。これらはそれぞれ特徴が異なります。
1、タスク指向型
ある目的を定めて、その目的を達成するために会話を進める方法です。
例えば天気予報を調べる場合は、天気を調べるという目的にあった、情報を取得し、不足する場合は聞き返すという会話が進められます。分野も特定ができているので、事前に言葉の定義や類似語を入れた辞書を用意することで、目的を達成するための支援を行うことができます。
タスク指向型では、文章の「意味理解」を実行し、事前にシナリオを用意しておいたもの中から最も適した物を算出し、回答をするという流れになります。
2、非タスク思考型
特定の目的を定めず雑談のように会話そのものを楽しく行うことを目的として進める方法です。
例えば、Microsoftが開発した「りんな」がこのケースになります。
こちらの場合は、「意味理解」を行うところまではタスク型と同じですが、事前に必要な情報を集める内容を定めていないので、用意した会話の候補の中から、確率的に回答を選択することになります。場合によっては、感情分析と組み合わせることで、さらに精度を上げていくといったことも考えられるでしょう。
また、チャットボットのインタフェースに注目をし、さまざまなシステムをチャットボットの形式に置き換えていこうという取り組みもされています。
Microsoft社では、CUI(Conversation User Interface)という名称で、会話形のインタフェースを推進しています。例えば、従来ですと、総務における経費精算のサービスなども、自動化をしていく、つまり業務の効率化を図っていくことができるわけです。
このように、チャットボットは、AIの様々技術を集結したサービスですが、この中で使われている技術についても注目をしていくと、様々な発見があります。
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