ソウルの物流サービスセンターでは、産業用ロボットアームがAIを活用し、書類や小包を素早く別々の配送箱に仕分けています。1時間に1,000個以上の小包を仕分けることができ、効率が41%向上しているといいます。ロボットアームのフライヤーソーターは、物流、速達、スマート製造、小売などの業界向けにAIを搭載したロボットソリューションを提供する国際企業、Dorabot 社が開発したものです。
このロボットには、独自に開発した機械学習、コンピュータービジョン、運動軌跡計画などの複雑なAI技術が協調的に適用されているといい、国際的なサービスプロバイダーであるDHL Expressの江北サービスセンターに配備され、7月20日に正式に運用を開始した後、現在では、韓国内の同社のネットワーク内で最も多くの小包を処理するようになっています。
*機械学習について詳しく知りたい方は、↓の参考記事をご参照ください。
DHL Express Koreaは、現在の電子商取引ブームにより過去最高の出荷量を扱っており、ロボティクスはスタッフの作業負担を軽減するとともに、生産性を向上させています。また、DHLは2020年6月、フロリダ州マイアミに拠点を置くサービスセンターの1つに仕分け用のAI搭載ロボットアームを配備したところ、パンデミック関連のエクスプレス配送の増加により、宅配便の集配停止数がCOVID-19以前の数字から約30%増加したといいます。
2014年に設立された Dorabot社は、米国、オーストラリア、シンガポール、日本などにオフィスを構えており、同社のAIロボットソリューションは、デンマークの海運大手マースクやドイツの多国籍化学企業BASF SEなどの顧客にも採用されています。COVID-19のパンデミックは、職場のイノベーションや自動化、デジタル化の加速など、物流ビジネスに変化を促しています。こうした背景から、Dorabot への需要が高まっています。